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ちょっとずつ山椒ラーメン・中@キング製麺・北区王子

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写真: ちょっとずつ山椒ラーメン・中@キング製麺・北区王子

写真: カレーな濃厚煮干つけそば@流。・北区十条 写真: 特製極濃煮干しつけ麺・中盛り@宮元・大田区蒲田

キング製麺
  北区王子本町1-14-1 高崎ビル1階

 らぁめん小池@世田谷区上北沢、中華蕎麦にし乃@文京区本郷三丁目に次いでグループ3店舗目として3年前にオープンしたお店。ずっと行ってみたいと思っていて、ようやく願いがかなった。このお店のオープンに合わせて自家製麺を始めていて、その麺は3月につけめん金龍@千代田区小川町で味わっているが、ラーメン用のはどんなものなのかと興味津々だ。平日の11時半に着くと、意外にも3人しか並んでいなかった。しかも、ちょうど入れ替えのタイミングだったようで、ものの数分でカウンター席に座るように指示された。こちらのお店では入店してから食券を購入するやり方なので、指示があって慌てて券売機の前に立った。メニューは白だしラーメン、山椒ラーメン、豚骨魚介つけめん、つけ台湾、たんたんたいわん混ぜ蕎麦の5種類で、それにトッピングの種類と量でバリエーションを増やしている。つけ麺や混ぜそばも非常に気になるが、初志貫徹でラーメンにすることにし、白だしラーメンは姉妹店のにし乃で食べているのでまだ未食の山椒ラーメンに、つけめん金龍の時と同じように味玉に肉ワンタンと海老ワンタンがそれぞれ1個載る標記のボタンをポチっとな。1150円。席に座って食券を渡すと、「並か中のどっちにしますか?」と聞かれたが、見当がつかないので確認すると、並は130g、中は180gとのことだったので中でお願いした。ちなみに、他のお客の注文時のやり取りを聞いていると、つけ麺の場合は200gか300gの選択に加え、ひや盛かあつ盛を選ぶようだ。
 5分ほどで配膳された。透き通った黄金色のスープにピンク色のレアチャーシュー、餡が赤みを帯びた海老ワンタンと肉ワンタン、黄身がオレンジ色に近い味玉、緑鮮やかなコマツナにのの字が描かれたナルトと、見た目がとても綺麗な上にリッチな雰囲気も漂う。まずは麺を引っ張り出す。幅5mmほどの縮れ手もみ平打ち麺でピロピロと派手に波打っているが、麺肌は意外にもツルリと、またコシがあってシコシコとしている。さらに、上品だが麦の風味もちゃんとあって非常に美味しい。店内の一角に製麺室があり、専任の店員さんが作業をしているのが見える。スープは、山椒といっても麻辣の痺れとは全く無縁で、麺をすすった時に芳香が鼻を抜けていき、その時、初めて山椒の存在に気付くというレベル。この芳香がこのラーメンを特徴づけている。スープの表面に浮いている緑色は、山椒ではなく刻んだミツバとのこと。出汁は、何を使っているのか特定することが困難なほど複雑な味わい。魚介だけではなく、乾物や貝なんかも使っているに違いない。動物系のサポートの有無は食べた感じでは分からなかったが、帰宅後調べるとアニマルフリーだそうだ。ただ、香味油がどうもラードのようで、それが相当多めに浮いているので、動物系の風味とほどよいこってり感、さらに飲みごたえをもたらしていて意外に力強いスープに仕上がっている。なお、味付けにはこのグループではおなじみの白醤油を使っているとのこと。このため、塩では得られない発酵系の旨味も、スープの味わいをより深いものにしているのだろう。具材はどれも平均点以上の出来。肩ロースのレアチャーは軟らかく旨味も十分で、ローストポーク並みに旨い。ワンタンの餡は、どちらもギュウギュウに詰まっていて、海老はすり潰さずぶつ切りのためプリッとした食感があり、肉の方は臭みを美味く消してあり、肉汁があふれるかと思えるほどジューシー。味玉も黄身がコク深い反面、軟らかな味付けで箸休めにピッタリ。コマツナもシャキシャキながら青臭さがなく、量も多くてこれも箸休めに大活躍。
 色々な具材が載ってもいずれも存在が浮いておらず、丼の中でスープ共々上手くまとまっているのは尋常のことではない。店主の才能の賜物といえる一杯だ。

・お気に入り度:〇+

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